プロモーションを含みます
子どもの教育には多くのアプローチがありますが、その中でもモンテッソーリ教育は特に注目されています。
皆さんも名前はどこかで聞いたことがあるのではないでしょうか?
モンテッソーリ教育は、Google や Amazon など世界的企業の創業者や、棋士の藤井聡太さんなど各分野で活躍されている方々が受けていたことで知られている教育法です。
この記事では、そんなモンテッソーリ教育の基本をわかりやすく解説します。
田中 洋子
モンテッソーリ教育は、イタリアの医師マリア・モンテッソーリによって考案されました。
この教育法の基本的な考え方は、子ども自身が自らの興味や好奇心に従って学び、成長することです。
大人は指導をするのではなく、そのプロセスをサポートする役割を果たします。
より詳しい特徴を3つにまとめてみました。
モンテッソーリ教育は、子どもが自ら学び、成長することを重視します。
大人の役割は教え込むことではなく、子どもをよく観察し、適切な環境を整えることです。
子どもには本来、自立・発達する力があります。
これをモンテッソーリ教育では自己教育力と呼びます。
この力が最も活発になるのが敏感期と呼ばれる時期で、この時期適切な環境を提供することが重要です。
敏感期については後ほど解説しますね。
子どもが成長するためには、成長過程に合わせた教具と大人のサポートが必要です。
モンテッソーリ教育では、これらの環境を整えることに力を入れています。
モンテッソーリ教育は、子どもが自ら成長できるように環境を整えることが大切であるとお伝えしました。
では、そのような環境を整えるために、モンテッソーリ教育ではどのような活動を行うのでしょうか?
子ども自ら成長するための「教具」が 100 種類以上種類用意されています。
そのような教具を使った活動を「おしごと」と呼びます。
大人が毎日仕事をするように、子どもも自ら成長するために必要な活動なので「おしごと」と呼ばれています。
モンテッソーリ教育では以下のような「おしごと」が用意されています。
子どもが自立するための第一歩として、日常生活の練習があります。
掃除や料理など、子どもサイズの道具を使って、実際に手を動かします。
具体的な活動としては以下のようなものが挙げられます。
小さなほうきとちりとりを使って、子ども自らが掃除をすることで、責任感と自立心を育みます。
以下のように子どもが扱いやすいサイズの道具を用意することが大切です。
子どもが自分で食材を選び、料理をすることで、食に対する理解と感謝の心を育みます。
お水やお茶をこぼした後に、タオルで拭き取ることで、失敗への対処法を学びます。
視覚、聴覚、触覚など、五感を使って物の特性を学びます。
具体的な活動としては以下のようなものが挙げられます。
たくさんの色を使って、同じ色を見つけます。これにより、色彩感覚が養われます。
例えば、以下のような教具を使います。
簡単な楽器を使って、音の高低やリズムを学びます。これにより、音楽的な感覚が高まります。
例えば、以下のような教具を使います。
文字に興味を持ち始める年齢に合わせて、読み書きの基礎を学びます。
絵本を使ったり、砂文字板で文字をなぞる活動があります。
例えば、以下のような教具を使います。
数字に興味を持ち始めた子どもに対して、算数の基礎を学びます。教具を使って数の概念や、足し算や引き算などを学びます。
例えば、以下のような教具を使います。
地理や歴史、科学など、小学校の理科で習うような事も学んでいきます。世界地図や動植物の図鑑など、多様な教材を使用します。
モンテッソーリ教室では、世界地図や日本地図、地球儀に触れてみたり、動物の成長サイクルを模型で体験したりします。
自宅では図鑑や昆虫や植物を育てたり、自然に触れたりすることもおすすめです。
例えば、以下のような教具を使います。
一般的に教育するとは、大人が子どもに教えたり、指示したりすることだと捉えている方が多いと思います。
しかし、モンテッソーリ教育では大人は子どもと対等の立場で接し、子どもが自ら成長するためのサポートをします。
サポートと言われても難しいですよね。
詳しく見ていきましょう。
マリア・モンテッソーリは、大人と子どもは根本的に違う存在であると強調しました。
例えば、大人が「歩く」目的は目的地に到達することですが、子どもにとっては「歩く」行為自体が目的です。
このような違いを理解することが、子どもを正しく理解する第一歩です。
子どもは自分の思いを十分に言葉で表現できない場合が多いです。
そのため、大人は子どもの行動を注意深く観察し、子供がやりたいことを理解した上でサポートする必要があります。
子どもを取り巻く環境は「人的環境」と「物的環境」で構成されます。
物的環境が整っていても、子どもがそれとどう関わるかを知らなければ、その成長は妨げられます。
従って、物だけではなく、大人の提示が必要です。
提示については以下で解説しています。
モンテッソーリ教育では、「提示」という手法を用いて、子どもが物的環境とどう関わるかを示します。
これにより、子どもに「やってみたい」「一人でできる」という気持ちが芽生え、自己教育力が高まります。
「敏感期」とは乳幼児期に現れる、ある特定の事柄に対する強い感受性のことをさします。
この「敏感期」にはいくつかの種類があります。これには言語の敏感期、秩序の敏感期、運動の敏感期などが含まれます。
敏感期の詳細は、上記のブログで詳しく解説しています。 以下は敏感期の一例です。
この時期には、子どもは言葉を非常に早く吸収します。
子どもは一定のルールや順序を理解し、それに従いたいと感じます。
体を動かすことに興味を持ち、歩いたり走ったりするスキルを磨きます。
敏感期の、子どもは強い衝動によって何度も同じことを繰り返します。
例えば、何度もものを床に落としたり、ティッシュをたくさん出したりします。
このような行動は、大人から見れば「いたずら」や「困った行動」に見えることもあります。
しかし、これは子どもがその敏感期において何かを学ぼうとしているサインです。
このようなイタズラに対する考え方や対策はこちらの記事も参考にしていただければと思います。
モンテッソーリ教育は、子どもの自立と成長を促す多面的な教育法です。大人は子どもの成長をサポートするサポーターとして、敏感期を最大限に活用します。
子どもの成長に最適な教育法を探しているなら、モンテッソーリ教育についてより詳しく学んでみてはいかがでしょうか?
モンテッソーリ教育で子育てがもっと楽しくなれば幸いです。