モンテチャットでは、今日あった出来事をもとに、明日の対応のヒントを一緒に考えます。「今日もしんどかった」その一言でOK。
「また泣いてる…」「なんでそんなことで?」——思い通りにならないと癇癪を起こす子どもを前に、毎日途方に暮れているお父さん・お母さんも多いのではないでしょうか。
着替えの順番が違う、おもちゃが取れなかった、ゲームに負けた——大人にとってはささいな出来事が、子どもにとっては感情が爆発するほど大きな出来事になります。
これは「わがまま」ではありません。子どもが自我を育てている、発達のまっただ中にいるサインです。この記事では、思い通りにならないと癇癪が起きる理由を年齢別に整理し、モンテッソーリ教育に基づいた具体的な対処法を5つご紹介します。
田中 洋子
子どもが思い通りにならないと泣く・怒る背景には、発達的な理由があります。「困った行動」ではなく、成長の途中にある子どもの必死のコミュニケーションと捉えると、見方が変わります。
2〜5歳は「自分でやりたい」「こうしたい」という自我が急速に育つ時期です。一方で、感情を制御する脳(前頭前野)はまだ発達途中で、強い感情をうまく抑える機能が追いついていません。
やりたい気持ちとできない現実のギャップが大きすぎて、感情が爆発してしまう——それが癇癪です。
「悔しい」「もうちょっとやりたかった」「なんで私じゃないの?」という複雑な感情を、言葉にする力がまだ育っていません。伝えたいのに伝えられないもどかしさが、泣く・叫ぶという形で外に出てきます。
モンテッソーリ教育では、2〜3歳頃に「秩序の敏感期」という時期があると考えます。いつもと同じ順番・場所・やり方に強くこだわる時期です。「いつも左から靴を履くのに今日は右からだった」というような、大人には理解しがたい癇癪の引き金が、この秩序感から来ています。
癇癪は確かに大変ですが、思い通りにならない経験は子どもが感情のコントロールを学ぶ練習の場でもあります。大人が適切に関わることで、「うまくいかないこともある」「気持ちを切り替えられる」という力が少しずつ育まれていきます。
モンテチャットでは、今日あった出来事をもとに、明日の対応のヒントを一緒に考えます。「今日もしんどかった」その一言でOK。

同じ「思い通りにならない癇癪」でも、年齢によって原因と対応のコツが異なります。
「自分でやる!」という気持ちが芽生え始める時期。でも言葉で「やりたい」とうまく伝えられないため、泣くか怒るかしか表現手段がありません。
対応のポイント: 「自分でやってみたかったんだね」と気持ちを代弁した後、「じゃあここだけ自分でやってみる?」と小さな選択肢を提示しましょう。「全部やらせる」のではなく「一部を任せる」だけで、子どもの満足感がぐっと変わります。
秩序の敏感期のピーク。「いつもと違う」「順番が違う」「ルールが守られなかった」と感じると、感情が爆発しやすくなります。
対応のポイント: 変更がある場合は事前に「今日は〇〇が違うよ」と予告するだけで、心の準備ができて癇癪を予防できます。癇癪が起きてしまったら、「いつもと違ったからびっくりしたんだね」と秩序感を尊重した代弁を。
「勝ちたい」「一番になりたい」という自己主張が強くなる時期。ゲームに負けた、友達に先を越された、褒められなかった——こうした場面で強い感情が出てきます。
対応のポイント: 「悔しかったんだね、それだけ頑張ってたんだよ」と努力や気持ちを認める声かけを。結果ではなく過程を肯定することで、次への意欲につながります。
モンテッソーリ教育の核心は「子どもの自己決定を尊重する」こと。この視点から、思い通りにならない場面でも子どもが納得しやすくなる対処法を5つご紹介します。
「ダメ」「やめなさい」だけでは、子どもの自我欲求が行き場を失います。代わりに2択を提示して、子ども自身に選ばせましょう。
「ジュースにする?それともお水にする?」「先にお片付けする?それともお着替えを先にする?」
どちらを選ばれても困らない選択肢を用意するのがコツ。「自分で決めた」という感覚が、子どもの納得感に直結します。
癇癪が起きたとき、最初にすることは「気持ちの代弁」です。
「〜したかったんだね」「悔しかったね」「もうちょっとやりたかったんだね」——子どもが感じていることを言語化してあげるだけで、感情の嵐が少し和らぎます。
代弁した後は「でも〜だから」と続けず、いったん止まって待ちましょう。子どもが「わかってもらえた」と感じることが大切です。
「あと5分でおしまいだよ」「タイマーが鳴ったら次にしようね」と区切りを伝えることで、切り替えがしやすくなります。
急な「もう終わり」は子どもにとって大きなストレス。事前告知のルーティンを習慣にするだけで、癇癪の頻度が下がります。
「うまくいかない」ことへの耐性をつけるには、「うまくいった」体験の積み重ねが必要です。
自分でできた、選んだ、やり遂げた——小さな成功体験を日常の中に増やしましょう。服を自分でたたむ、コップを自分で洗う、植物に水をやる。こうした「自分でできること」が自己肯定感の土台になります。
「こぼしちゃったね、一緒に拭こう」「負けちゃったね、悔しかったね。次はどうしようか」——失敗や負けを一緒に受け止める関わりが、子どもに「うまくいかないことも大丈夫」という安心感を育てます。
大人が失敗を恐れずに認める姿を見せることも、子どもの感情コントロールの学びになります。
「思い通りにならないと泣く…」そんなお子さんへの具体的な関わり方を、AIに相談できます。

良かれと思ってやりがちだけれど、実は癇癪を悪化・長引かせる対応があります。
NG1:「わがまま!」と否定する 子どもの感情そのものを否定されると、「自分の気持ちは悪いことなんだ」という学習につながります。「わがまま」は感情ではなく行動を指す言葉として使いましょう。
NG2:癇癪を無視して放置する 完全な無視は子どもに孤独感を与えます。「落ち着くまで待っているよ」と近くにいながら、口出しせず待つのが正解です。
NG3:「もういい!」と突き放す 大人も感情的になってしまう場面ですが、突き放すと子どもはさらに不安になります。「少し休んでいいよ、ここにいるから」と穏やかに伝えましょう。
NG4:全部譲ってしまう(毎回要求に応じる) 泣けば叶えてもらえると学習すると、癇癪の頻度が上がります。「できることとできないこと」の境界を穏やかに、でも一貫して伝えましょう。
A. 多くの場合、5〜6歳頃に言語力と感情コントロール力が発達してくると自然に落ち着いてきます。感情を言葉で表現できるようになると、癇癪の頻度と強度が下がります。ただし個人差が大きいため、焦らず子どものペースに合わせることが大切です。
A. 完全な無視はNGです。安全を確認しながら「落ち着くまで待っているよ」と穏やかに伝え、近くにいてあげましょう。激しい状態のときに説得しようとするよりも、感情が静まるのを待つほうが効果的です。
A. まず安全な場所を確保して、静かに寄り添います。「〜したかったんだね」「悔しかったんだね」と気持ちを代弁するだけで、子どもの感情の嵐が少し和らぎます。長い説明や叱責は逆効果です。落ち着いた後に短く話しましょう。
A. モンテッソーリ教育の「選択肢を与える」「環境を整える」「子どもの自己決定を尊重する」というアプローチは、癇癪の予防と対処の両面に効果的です。子どもが「自分で決めた」という満足感を持てる環境を整えることで、癇癪の頻度が下がりやすくなります。
⚠️ 免責事項 本記事の情報は一般的な教育・育児情報の提供を目的としており、医療アドバイスではありません。 お子様の発達や癇癪の程度に関するご心配は、必ず小児科医や発達の専門家にご相談ください。
思い通りにならないと癇癪を起こすのは、子どもが自我を育て、感情コントロールを学んでいる発達のサインです。「わがまま」ではなく、「感情の練習中」と捉えると、関わり方が変わってきます。
毎日の癇癪に疲れているお父さん・お母さん、本当によく頑張っています。子どもも、感情のコントロールを一生懸命練習しているところ。一緒に、少しずつ乗り越えていきましょう。
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