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「もう何度も布団に誘っているのに、ちっとも寝てくれない…」「寝かしつけに毎晩 1 時間以上かかって、自分の時間がまったく取れない…」
1〜3 歳の寝かしつけは、毎日のことだからこそ本当に消耗しますよね。やっと寝たと思ったら布団から脱走したり、「まだ遊ぶ!」と泣かれたり。「うちの子だけ寝ないのかな」と不安になる方も多いのではないでしょうか。
こんにちは。みらいキッズモンテプリスクール園長の田中洋子です。この記事では、1〜3 歳が寝ないときの年齢別の背景と、モンテッソーリ教育の視点から子どもが眠りにつきやすい環境づくりをお伝えします。眠るのを嫌がる悩みを中心に、生活リズム、安全、相談目安までまとめた総合ガイドです。
田中 洋子
「寝かしつけのコツ」を試す前に、まずはお子さんが寝ないのはなぜなのか、年齢ごとの背景を知っておくと向き合い方が変わります。同じ「寝ない」でも、1 歳・2 歳・3 歳で理由はけっこう違うのです。
1 歳前後は、昼寝が 1 日 2 回から 1 回に変わっていく移行期です。お昼寝の総量や時間帯が安定しないと、夜の寝つきも一緒に揺らぎます。
歩き始めて世界が一気に広がる時期でもあり、日中に受けた刺激で頭が冴えてしまうこともあります。「昼間あんなに動いたのに、なんで夜元気なの?」と感じるのは、こうした発達の真っ最中だからなのですね。
2 歳ごろになると、「自分でやりたい」「自分で決めたい」という気持ちがぐんと強くなります。これは意志が育っているサインで、決してわがままではありません。
その気持ちが「寝る」という場面でも出てくると、「まだ遊ぶ!」「寝ない!」と強く抵抗することがあります。2 歳はイヤイヤ期・昼寝の影響・日中の刺激など複数の要因が重なりやすい時期です。この記事では全体の流れを押さえ、年齢ごとの声かけや生活リズムの整え方は下の記事でくわしく紹介しています。
3 歳になると言葉や想像力がぐっと豊かになります。布団に入ってから「こわい」「おばけがいるかも」と落ち着かなくなる子もいます。これは頭の中で世界を描く力が育っている証でもあります。
また、このころは昼寝を卒業していく子も増えてきます。昼寝が必要な子と要らない子が混在する時期なので、「昼寝をさせたら夜寝ない」「昼寝なしだと夕方に力尽きる」と、調整が難しくなりがちです。
寝かしつけを変える前に、起床・昼寝・就寝時刻と、布団に入ってから眠るまでの時間を 1〜2 週間ほど記録してみましょう。1〜2 歳は昼寝を含めて 1 日 11〜14 時間、3 歳は 10〜13 時間が睡眠時間の一つの目安です。ただし必要な長さには個人差があり、数字だけで良し悪しは決められません。
この記事が主に扱うのは、布団に入るのを嫌がる、遊び続けるなど眠りにつきにくい悩みです。眠ったあとに何度も起きて泣く場合は、夜泣きの原因と対応を分けて考えると整理しやすくなります。
31問・約5分の無料診断で、5つの気質バランスを整理できます。慎重さや活動量など、寝る前の関わり方を考える入口として活用できます。

モンテッソーリ教育では、大人が無理に「寝かせる」のではなく、子どもが眠りにつきやすいように環境と流れを整えます。全部を一度に変える必要はありません。記録を見ながら、家庭で続けやすいものを一つ選んでみてください。
モンテッソーリ教育には「環境が子どもを育てる」という考え方があります。眠りも同じで、まず寝る環境そのものを見直すことが出発点です。
就寝時の寝室は、できるだけ暗くしてみてください。目安は、室内で自分の手がかろうじて見える程度。明るい光は体内時計に「まだ昼間だよ」と伝えてしまうので、つけっぱなしの常夜灯が寝つきを妨げていることもあります。
暑すぎ・寒すぎがないよう、寝具や服装も含めて心地よい状態に整えます。大人用ベッドやソファからの転落、ベッドと壁・ベッドガードのすき間への挟まりにも注意し、寝具やベッドガードは対象年齢と説明書を確認してください。コードや小さな物など、夜中に起きて動いたときに危険になる物も手の届かない場所へ移しておきましょう。
1〜3 歳ごろの子どもには「秩序の敏感期」と呼ばれる時期があります。これは、いつもと同じ順序・同じ場所・同じやり方に強くこだわる発達の特徴のことです。「手順が違うとぐずる」という経験、心当たりはありませんか。
この「いつも通りが安心」という気持ちは、寝かしつけにそのまま活かせます。毎日同じ順序で就寝前のことを繰り返すと、子どもの頭の中で「これをやったら次は眠る番」という見通しができていきます。
例えば、お風呂 → 歯みがき → 絵本を 1 冊 → 電気を消す → おやすみなさい。家庭で無理なく続けられる、静かで短い流れで十分です。
夜の眠りは、日中の過ごし方とつながっています。年齢や体調に合った体を動かす遊びを昼間に取り入れ、朝はなるべく同じ時刻に起きると、生活リズムを整えやすくなります。
昼寝が長い日や遅い日に就寝も遅くなる傾向があるか、記録を見て確かめてみてください。傾向が見えたら、保育園とも相談しながら、昼寝の開始・終了時刻を少しずつ調整します。急に昼寝をなくすと夕方に疲れすぎて、かえって寝つきにくくなる子もいます。
イヤイヤ期で寝るのを嫌がるとき、つい「早く寝なさい」と言いたくなりますよね。でも、命令されるほど子どもは抵抗したくなるものです。
ここでモンテッソーリ流の「自己選択」が役立ちます。眠るという結論は変えずに、過程を子どもに選ばせてみてください。「どっちの絵本を読む?」「電気は自分で消す?ママが消す?」というように、小さな選択肢を渡すのです。
「自分で決めた」 という感覚があると、次の行動に素直に移れます。選んだあとは先回りせず、子どものペースを待ってみましょう。
2 歳の「イヤ!」が強い日の背景と声かけを詳しく知りたい方は、イヤイヤ期の場面別対応も参考にしてください。
最後は、子どもが自分で布団に向かえる導線を整えることです。毎回抱っこで寝室に運ぶのではなく、自分の足で布団に入る流れを少しずつ作っていきます。
例えば、寝室までの動線をシンプルにし、パジャマや寝る前に読む絵本を子どもの手が届く場所に用意します。寝具の周りには、転倒・窒息・挟まりにつながる物を置かないことが優先です。「自分で布団に入れた」という小さな達成感を、一緒に喜んであげてください。
最初からうまくいかなくて当然です。できた日は、そのまま受け取ってあげてくださいね。
記事の内容をわが家に合わせて考えたいときは、お子さんの年齢や寝る前の様子をもとに、関わり方をモンテチャットで一緒に整理できます。

スマホやテレビの光と刺激は、眠りへの切り替えを妨げることがあります。また、寝ない日が続くと、昼寝を急になくしたり、つい急かしたりしたくなるものです。まずは一つだけ見直し、親子に無理がないか様子を見てみましょう。
A. まず 1〜2 週間ほど、起床・昼寝・就寝時刻と寝つくまでの時間を記録してみてください。その子の傾向が見えたら、起床時刻や昼寝、就寝前の流れを一度に変えず、一つずつ調整します。長く続き、子どもや家族の生活に大きく影響しているときは、かかりつけの小児科に相談して構いません。
A. 「寝なさい」と命令するより、子どもに小さな選択を任せると切り替えやすくなります。「どっちの絵本を読む?」「電気は自分で消す?ママが消す?」のように、眠るという結論は変えずに過程を選ばせるのがコツです。自分で決めたという感覚があると、納得して布団に向かいやすくなります。
A. 怖がるお子さんに無理に真っ暗を強いる必要はありません。ただ、明るい光は寝つきを妨げやすいので、足元を照らす程度のごく暗い暖色のライトにとどめるのがおすすめです。慣れてきたら少しずつ暗くしていくと、体内時計が整いやすくなります。
A. 基本となる環境づくり(暗さ・適温・同じ入眠儀式)は共通ですが、年齢で寝ない理由が変わります。1 歳は生活リズムの移行、2 歳はイヤイヤ期の自己主張、3 歳は想像力の高まりや昼寝の卒業が背景になりやすいです。お子さんの今の発達に合わせて、声かけや昼寝を調整してみてください。
A. 大きないびき、眠っている間に呼吸が止まる・苦しそうに呼吸する、日中の強い眠気などがあるときは、早めにかかりつけの小児科へ相談してください。寝つきの悩みが長く続き、子どもや家族の生活に大きく影響しているときも相談して構いません。
寝かしつけがうまくいかない夜が続くと、「私のやり方が悪いのかな」と落ち込んでしまうこともありますよね。でも、寝つきには発達、体調、生活リズムなど複数の要因が関わります。親の頑張りだけの問題ではありません。
完璧を目指さなくて大丈夫です。一つずつ試しながら、お子さんに合う眠りのリズムを一緒に見つけていきましょう。